池袋龍彩睦会・心の教室

江戸神輿保存会を通じて No,1
〜おれがおれがのを捨てて、おかげおかげので生きる〜

片栗粉を水で溶くと、いくらかき混ぜても白く濁ったままだが、その上に熱い湯を注ぐと一瞬にして透明になります。「悟り」とはそんなものだ。誰でも思いがけない苦境に陥ったとき苦しみます。苦しみすぎるのは良くない。心機一転して心を静かに落ち着け、再び視点を変えて考えてみる。私はこんなに苦しんでも生きている。いや生かされている。この宇宙は私を必要としている、と考えるとありがたさが分かってくる。ありがたいとは「有り難い」と書く。有ることが難しい、存在そのものが稀有なことだという意味。あり得ないことが有るので、そう考えると現在のこの苦境を脱する方法はいくらでもあると悟る。悟るとは「吾が心を」を知ること。吾とは、眼・耳・鼻・舌・身という五つの口をもった体です。即ち心です。あなたの体と心は生命力によって生かされている。だから皆、無限の可能性を秘めているのである。この自分を生かさねばならぬ、と腹が決まったとき悟ったといえるのだ。そうすれば、再び元気でファイトに溢れた笑顔が沢山ある自分自身がそこにあり、それでやっと片栗は透明になったのである。

平成14年6月9日
 三代目元会長
 関口 順